経費精算システムの導入メリットや選定時に比較すべきポイントを解説

経費精算システムの導入メリットや選定時に比較すべきポイントを解説

経費申請・承認から支払に至るまで、経費精算にまつわる一連の業務の自動化や効率化を実現する「経費精算システム」。

今回は経費精算システムの導入を考えるにあたって押さえておきたい、基本機能や導入のメリット・デメリット、システム選定時の比較ポイントについて解説します。

経費精算システムとは

経費精算システムとは、経費申請・承認や支払処理など、経費精算にまつわる一連の業務の自動化や効率化を実現するシステムのこと。
「出張・経費精算・請求書をペーパーレスにいつでも、どこからでも」を掲げ、

現場の申請者・承認者や経理担当者の業務負担を軽減し、正確かつスピーディな経費精算をサポートするために、豊富な機能を備えた経費精算システムがさまざま登場しています。

経費精算システムの基本的な機能

経費精算システムに備わった基本的な機能には、主に次のようなものがあります。

1.入力・計算サポート機能
2.経費申請・承認機能
3.自動チェック機能
4.振込データ作成機能
5.ワークフロー設定機能
6.経費データの分析機能

1.入力・計算サポート機能

申請者による入力や計算を自動化・簡略化する機能です。スマートフォンで撮影した領収書から記載内容を読み取ってシステムに反映するもの、コーポレートカードや交通系ICカードなどの利用履歴を取り込んで自動入力を行うもの、交通費から定期区間分を控除する計算を自動で行うものなど、さまざまな機能があります。

2.経費申請・承認機能

経費申請書の作成から承認依頼、申請内容と証憑の確認、承認/差戻し、修正などの一連の対応をシステム上で行える機能です。対応すべき申請がある場合に担当者に知らせる通知機能や、各申請のステータスを可視化できるダッシュボード機能などを備えたシステムもあります。

3.自動チェック機能

設定した社内規定や監査ルールにもとづいて、申請内容のチェックを自動で行う機能です。規定に沿わない申請、ミスや不正の可能性があるものを検知し、自動で差戻しや担当者への通知を行います。

4.振込データ作成機能

承認された申請内容をもとに、自動で振込データ作成を行う機能です。経理担当者は作成された振込データをネットバンキングなどにアップロードすることで、オンラインで支払処理を完了できます。

5.ワークフロー設定機能

社内の規定に沿った承認ルートや、金額・項目に応じた分岐、代理申請/承認の可否などを設定できる機能です。申請内容によって適切な承認ルートが自動で選択されます。

6.経費データの分析機能

経費にまつわるデータを集計し、グラフ化や詳細な分析が行える機能です。

経費精算システム導入のメリット

経費精算システムを導入することのメリットとして、次のようなものが挙げられます。

1.業務負荷の軽減
2.正確性の向上
3.経費精算の迅速化
4.不正の防止
5.コスト削減

1.業務負荷の軽減

申請・承認作業をシステム上で一元管理することで、経費申請にまつわる書類の作成や回覧、押印などの手間を省くことができ、申請を行う社員や確認を行う上長の負担が軽減されます。

また差戻しや対応のリマインド、規定チェック、支払処理、会計システムへの登録なども自動化できることから、経理業務の効率化が叶い、経理担当者の業務負荷も大幅な改善が見込めます。

2.正確性の向上

手作業による入力・転記や計算などの必要を最小限にすることで入力ミスなどのヒューマンエラーを防ぎ、また自動チェックによってミスに気がつきやすくすることで、より正確な経費精算を行えるようになります。

3.経費精算の迅速化

システム上でスムーズに申請内容の確認・承認が行えること、ヒューマンエラーを防いで修正対応にかかる時間を省けることによって、精算までのリードタイム短縮を実現できます。

4.不正の防止

自動入力機能や、社内規定や監査ルールにもとづく自動チェック機能で、経費情報の改ざんや多重請求などの不適切な経費申請を防ぎ、ガバナンスの強化につなげられます。

5.コスト削減

人が手作業で行う項目を減らして人的コストの削減につなげられるほか、ペーパーレス化によって書類の印刷・郵送・保管にまつわるコストも削減できるなど、コスト最適化の効果が見込めます。

経費精算システム導入の際の懸念点

導入によってさまざまなメリットをもたらす経費精算システムですが、以下のような懸念点もあります。

1.導入・運用コストがかかる
2.運用の定着に向けた取り組みが必要とされる
3.システムのカスタマイズが必要になる場合も
4.システム障害などのリスクがある

1.導入・運用コストがかかる

業務効率化やペーパーレス化によるコスト削減が見込める一方、システムを導入するにあたっては、ライセンス購入やセットアップなどにまつわる導入コスト、月額の利用料金、メンテナンス・トラブル時のサポートなどにまつわる運用コストが発生します。

2.運用の定着に向けた取り組みが必要とされる

新しいシステムを導入して運用を定着させるには、マニュアルなどの資料作成や業務フローの変更、研修の実施、社員からの問い合わせ対応などに一定の時間と手間がかかることをふまえ、計画的にこれらの取り組みを進める必要があります。

3.システムのカスタマイズが必要になる場合も

自社の申請・承認フローや社内規定がシステムの仕様と合わない場合、カスタマイズが必要となり、追加でコストや時間がかかってしまう場合もあります。

4.システム障害などのリスクがある

技術的なトラブルによってシステムが停止してしまうなど、経費精算業務の進行に支障が出てしまうリスクがあることは押さえておく必要があります。

経費精算システムを選ぶ際に比較すべきポイント

経費精算システム導入のメリット・懸念点をふまえ、システムを選定する際には次のような観点から比較検討を進めるのがおすすめです。

1.自社の課題に合った機能があるか
2.機能とコストが自社の規模に見合っているか
3.ユーザビリティの高いシステムか
4.既存システムと連携しやすいか
5.申請・承認フローの柔軟な設定が可能か
6.サポートが充実しているか

1.自社の課題に合った機能があるか

自社の経費申請の状況や課題を整理し、課題解決に役立つ機能を備えたシステムを選定します。例えば、交通費申請が多く発生する場合は交通系ICカード連携が可能なシステムを、申請のミスや差戻しが多発している場合は規定の自動チェック機能を搭載したシステムを選ぶとよいでしょう。

2.機能とコストが自社の規模に見合っているか

経費精算システムは一般に、機能の充実度に応じて料金が変動します。複雑な承認フローや社内規定にも対応できる中堅・大企業向けのものや、シンプルな機能でコストを抑えられる中小企業向けのものなどのラインナップもあるため、自社で必要な機能と予算をあらかじめ整理した上で、過不足のないシステムを選ぶことが重要です。

3.ユーザビリティの高いシステムか

導入した経費精算システムの操作が難しいと、社内に運用を定着させるのに多くの手間や時間がかかってしまいます。スムーズに運用を始めるためには、機能の充実度だけでなく、入力や操作がしやすいUI・UXかどうかの観点も重要です。

4.既存システムと連携しやすいか

自社で利用している会計システムや人事システム、ワークフローシステムなどとのデータ連携がスムーズに行えるかどうかも、チェックしておく必要があります。これらの連携が容易にできれば、手作業での入力や起票などの手間が省かれ、より高い業務効率化の効果が期待できます。

5.申請・承認フローの柔軟な設定が可能か

自社の申請・承認フローや社内規定に合わせて柔軟な設定ができる経費精算システムを選べば、システムに合わせて自社の業務フローを変えたり、システムの高度なカスタマイズをしたりすることなく、スムーズに導入ができます。

6.サポートが充実しているか

自社の運用に合う形でシステムを導入するために、またシステム障害などの思わぬトラブルが発生してしまった場合にスムーズな対応ができるように、システムを提供する事業者や販売代理店による導入・運用サポートの充実度も見ておくとよいでしょう。

おすすめの経費精算・管理サービス『Concur Expense』

『Concur Expense』は、コンカー社が提供する経費精算・管理サービスです。

経費精算にまつわる業務の “自動化” と “クラウド上での一元管理” によって、業務効率化と業務負荷の軽減を実現。さらに入力補助や自動チェックによってミス・不正を防ぎガバナンスを強化すること、分析レポート機能との連携によって経費データの分析・可視化を行い、経費管理や経営に活かすことにも貢献します。

また社内規定や監査ルール、承認フローを柔軟に設定できるほか、連携するサービスや機能、ユーザー数に応じて複数のプランが用意されており、お客様の企業規模や要件、課題に合わせた運用が可能です。

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導入に際しては、コンカー社のアジア初のアウトソーシングパートナーであるNTTデータ・スマートソーシングが、要件定義や初期設定をサポート。運用開始後も、設定変更をはじめとした技術支援で伴走します。
経費精算システムの導入をお考えのお客様は、ぜひご相談ください。

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まとめ

正確かつスピーディな経費精算と業務負荷の軽減をサポートするべく、さまざまな経費精算システムが登場しています。

コンカー社が提供する『Concur Expense』は、豊富な機能と優れたUI・UXで業務効率化と業務負荷の軽減を実現する経費精算クラウドサービスです。自社の組織規模や申請・承認フロー、規定などに合わせた柔軟な運用が行えます。導入をお考えのお客様は、ぜひNTTデータ・スマートソーシングまでご相談ください。

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