ペーパーレス化とは?メリットや留意点、おすすめシステムを解説

ペーパーレス化とは?メリットや留意点、おすすめシステムを解説

働き方の多様化やDXの推進などを背景に、さまざまな企業がペーパーレス化を目指す取り組みに着手しています。

今回はペーパーレス化について、概要からメリットや留意点、推進のポイントまで、基礎知識を解説します。またおすすめのシステムや、システムを活用したペーパーレス化の事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ペーパーレス化とは?

ペーパーレス化とは、ビジネス文書や資料などさまざまな書類を電子化してデータの形で保存・活用し、紙媒体による運用をなくすこと。既存の紙の書類を電子データに変換して用いたり、書類を初めから電子データとして作成したりする取り組みを指します。

ペーパーレス化の対象となる書類

ペーパーレス化の対象となる書類には、主に次のようなものがあります。

1.会議や商談などで用いる資料
2.申請や稟議など社内手続きで用いる文書
3.取引先とやりとりする帳票類
4.会社パンフレットなどの広報物
5.POPやチラシなどの販促物

ペーパーレス化の現状

新型コロナウイルス感染拡大を機に多様な働き方の推進が重要な課題の一つになったこと、電子帳簿保存法の改正によって、電子データで受領した帳票を電子データのまま保存するよう求められるようになったことなどを受け、ペーパーレス化の取り組みが加速しています。

【電子帳簿保存法について、詳しくはこちら

2022年12月にペーパーロジック株式会社が実施した調査では、「2022年に社内のペーパーレスの推進を実施した」と回答した企業が回答者全体の50%を超える結果に。多くの企業が、すでに取り組みに着手していることがわかります。

ペーパーレス化のメリット

ペーパーレス化を進めるメリットとして、次のようなものが挙げられます。

1.業務効率を向上させられる
2.コスト削減に繋がる
3.保管スペースを削減できる
4.ガバナンス・セキュリティの強化に繋げられる
5.多様な働き方に対応できる

1.業務効率を向上させられる

書類を電子データとして取り扱うことで、紙の書類の管理や回覧、郵送、押印などの作業が不要に。簡単に必要な書類を検索してアクセスしたり、社内外の人と共有したり共同で編集したりできるようになり、業務効率とスピードの大幅な向上が期待できます。

2.コスト削減に繋がる

ペーパーレス化によって、用紙代や印刷関連の費用、書類の郵送・運搬費用、書類の保管に必要なスペースを確保するための費用などが削減可能になります。さらに業務効率化による人件費の削減にもつながり得ることから、一定の導入費用がかかるものの、長い目で見れば大きなコスト効果が得られると考えられるでしょう。

3.保管スペースを削減できる

書類を電子データとして保管することで大量の紙を保管するスペースが不要になり、オフィススペースの有効活用や維持に必要なコストの削減にもつながり得ます。

4.ガバナンス・セキュリティの強化に繋げられる

書類を電子データとして取り扱う際、社員の役割に応じてアクセス・閲覧権限を設定したり、パスワードを設定したり、閲覧や編集のログを管理したりすることで、紛失や不正なデータの持ち出し、漏えい、改ざんなどのリスクを低減することが可能に。ガバナンスやセキュリティの強化に役立ちます。

5.多様な働き方に対応できる

電子データ化した書類をオンラインで管理し、いつでも・どこからでも閲覧や編集が行えるようにすることで、テレワークをはじめとした多様な働き方を社員が選択しやすくなります。

ペーパーレス化の留意点

推進によってさまざまな効果が得られる「ペーパーレス化」ですが、一方で次のようなデメリットもあります。

1.導入コストがかかる
2.システム障害・故障が起きる可能性がある
3.ITリテラシーが求められる

1.導入コストがかかる

ペーパーレス化を進めるにあたっては、スキャナやPC・タブレット、大きな資料を閲覧するためのディスプレイなどを用意したり、システムやツールを導入したり、インターネット環境の整備やセキュリティ対策を行ったりとさまざまな準備が欠かせません。

ペーパーレス化によるコスト削減の効果が見込まれるものの、導入段階で一定のコストがかかることは理解しておく必要があります。

2.システム障害・故障が起きる可能性がある

書類を電子データとして管理するにあたっては、システム障害や故障などによって、データの閲覧や編集ができなくなってしまうリスクがあります。あらかじめ障害が発生した際の対応フローを定めること、バックアップをとるなどの対策を実施することが重要です。

3.ITリテラシーが求められる

紙媒体での運用に慣れていた社員にとって、電子データでの書類のやりとりやシステムの利用は大きな変化だと言えます。ペーパーレス化に対する社員の抵抗感を取り除き、正しく効率的な運用を浸透させるために、社員のITリテラシーを高める取り組みも進める必要があります。

ペーパーレス化を推進するためのポイント

ペーパーレス化をスムーズに進めるために、次のようなポイントを押さえておくとよいでしょう。

1.ペーパーレス化の必要性を明確にする
2.現状を把握し、段階的に進める
3.システムを活用する

1.ペーパーレス化の必要性を明確にする

ペーパーレス化は社員の業務に大きな変化をもたらすため、スムーズに進めて新たな運用を浸透させるためには、社員の理解を得ることが欠かせません。まずは現在の業務課題やペーパーレス化に取り組む必要性を明確にし、全社で共有することが重要です。

2.現状を把握し、段階的に進める

ペーパーレス化の対象となる書類にはさまざまなものがあります。まずは業務においてどの場面で・どれだけの紙媒体を用いているのか現状を把握し、社内向け資料などペーパーレス化しやすいものから段階的に進めて徐々に範囲を広げていくのがおすすめです。

3.システムを活用する

社員に大きな負担をかけずにペーパーレス化を進めるために、システムを上手に活用しましょう。
ペーパーレス化の目的と対象となる書類・業務からシステムの種類を絞った上で、社員のITリテラシーの程度もふまえて導入するものを選定します。新しい運用を定着させるために、特に「資料の視認性や操作性に問題がないか」「社員の操作をサポートする機能は備わっているか」などの観点は重要になります。

ペーパーレス化を促進するおすすめシステム

さまざまな帳票類を扱う経理業務において、ペーパーレス化を推進するのに役立つシステムを2つご紹介します。

1.経費・請求書・出張管理クラウドシステム『SAP Concur』
2.AIクラウドサービス『Remota』
3.電子請求書システム『BtoBプラットフォーム 請求書』
4.デジタルアダプションプラットフォーム『WalkMe』

1.経費・請求書・出張管理クラウドシステム『SAP Concur』

『SAP Concur』は、株式会社コンカーが提供する経費・請求書・出張管理クラウドシステムです。経理業務をクラウド上で一元管理することで、紙の書類の管理や手作業でのシステム入力、申請や承認のための出社・帰社など、紙媒体での運用で課題となっていた社員と経理担当者の負担を大幅に軽減します。優れたUIで操作がしやすく、また入力や作業をサポートする機能が豊富に搭載されているのが特徴です。

【『SAP Concur』について、詳しくはこちら

2.AIクラウドサービス『Remota』

『Remota』は、ファーストアカウンティング社が提供する経理業務に特化したAIクラウドサービスです。請求書支払にまつわる各種作業に特化した単機能AIエンジン『Robota』シリーズが、起票から仕訳、確認までの一連の流れの自動化を実現します。『Remota』上の確定データを『SAP Concur』と連携することで、社員や経理担当者による入力作業の手間を削減できます。

【『Remota』について、詳しくはこちら

3.電子請求書システム『BtoBプラットフォーム 請求書』

『BtoBプラットフォーム 請求書』は、株式会社インフォマートが提供する電子請求書システムです。請求書の発行から受け取り、支払い金額の通知などまで請求業務全体をデジタルデータ化し、紙の書類にまつわる印刷・封入などの手作業や押印・承認のための出社をなくすことができます。

4.デジタルアダプションプラットフォーム『WalkMe』

『WalkMe』は、電子化・デジタル化を目的として導入したさまざまなシステムやWebサービスを、すべてのユーザーが意図された通りに使いこなせるように後押しするプラットフォームです。操作ガイド機能や入力制御機能などで『WalkMe』がユーザーの操作を直接サポートするため、新たなシステム導入に伴うマニュアルの作成・回覧が不要に。ペーパーレス化の推進に役立ちます。

【『WalkMe』について、詳しくはこちら

まとめ

業務効率化やコスト・保管スペースの削減、ガバナンスやセキュリティの強化など、さまざまな効果が得られる「ペーパーレス化」。自社に合ったシステムを活用しながら、段階的に進めてみてはいかがでしょうか。

さまざまな帳票類を扱う経理業務においては、
1.経費・請求書・出張管理クラウドシステム『SAP Concur』
2.AIクラウドサービス『Remota』
3.電子請求書システム『BtoBプラットフォーム 請求書』
4.デジタルアダプション プラットフォーム『WalkMe』

などのシステムを活用してペーパーレス化を推進するのがおすすめです。システム導入をお考えのお客様は、ぜひNTTデータ・スマートソーシングにご相談ください。

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