Remotaとは?豊富な機能と特徴、導入のメリットまで徹底解説
業務のデジタル化が進む昨今ですが、請求書管理業務においては、「ミスや不正を防ぐためのチェックに多くの時間と手間がかかる」「紙の書類の処理やそれをもとにした手続きのために、リモートワークができない」といったさまざまな課題が残されています。
今回は、こうした課題をAIの活用で解決するクラウドサービス『Remota』について、機能・特徴、導入のメリットを詳しく解説。また、さらに経理業務の効率を高める『Remota』と他システムの連携についてもご紹介します。
Remotaとは?
『Remota』とは、AIソリューション事業を手がけるファーストアカウンティング社が提供する、経理業務に特化したAIクラウドサービスのこと。
請求書支払にまつわる各種作業に特化した単機能AIエンジン『Robota』シリーズを組み合わせ、さらに付加機能を組み込んだSaaS型のプラットフォームで、起票から仕訳、確認までの一連の流れの自動化を実現します。
【Robotaシリーズ】
1.振分Robota
2.台紙切取 / 回転補正Robota
3.領収書Robota
4.請求書Robota
5.通帳Robota
6.仕訳Robota
7.確認Robota
Remotaの機能・特徴
『Remota』の主な機能と特徴を詳しくご紹介します。
1.メール / box受付機能と「Peppol」対応
2.振り分け機能
3.読み取りの前処理機能
4.AI-OCRによる読み取り機能
5.自動仕訳機能
6.豊富なチェック機能
7.学習機能
8.電子帳簿保存法対応
9.インボイス制度対応
1.メール / box受付機能と「Peppol」対応
『Remota』は、PDF形式などの電子データで受け取った書類はもちろん、紙で受け取った請求書などのスキャンデータにも対応可能です。
請求書や領収書などの証憑書類を電子データで受け取った場合はそのまま、紙で受け取った場合はスキャンしてPDF/JPEGファイル化した上で、メールもしくはクラウドストレージサービス「box」を使ってアップロードを行います。
また電子文書をネットワーク上でやりとりするにあたっての標準規格である「Peppol(ペポル)」に則り、Peppol(ペポル)ネットワークを介して受け取るデジタルインボイスにも対応しています。
【Peppolの概要や仕組みについて、詳しくはこちら】
2.振り分け機能
『Remota』にアップロードされた画像データを「振分Robota」が解析し、①領収書 ②請求書 ③通帳 ④その他の書類 に判別します。
3.読み取りの前処理機能
『Remota』にアップロードされた申請台紙画像から、「台紙切取Robota」が証憑書類の位置を検出。その座標と画像をレスポンスします。
さらにその画像データを「回転補正Robota」が解析し、回転角度を判定して0度に補正します。
4.AI-OCRによる読み取り機能
デジタル化された書類のデータを「領収書Robota」「請求書Robota」「通帳Robota」が解析し、日付や金額、会社名などを抽出してテキストデータとしてレスポンスします。
5.自動仕訳機能
『Remota』に入力された日付、金額、摘要のテキストデータを「仕訳Robota」が解析し、勘定科目を推測して自動的に仕訳分類を行います。
6.豊富なチェック機能
あらかじめ『Remota』にチェック条件を設定しておくと、証憑書類から読み取ったテキストデータを「確認Robota」が解析して以下のような整合性や妥当性の確認を実施。経理担当者による再確認が必要な項目を割り出し、アラートを表示します。
・小計+税額と合計金額の整合性チェック(領収書、請求書)
・予算チェック
・店種チェック
・重複チェック など
7.学習機能
『Remota』では、深層学習(Deep Learning)によってテキストデータの認識精度が向上。座標設定などを必要とせず、正確なデータの読み取り・入力を実現します。
また過去に読み取った証憑書類のテキストデータから仕訳の傾向をAIが分析し、各企業や部署独自の勘定科目の設定や仕訳ルールも学習していきます。
8.電子帳簿保存法対応
『Remota』は改正電子帳簿保存法に対応しており、読み取り・入力を行った証憑データについて、取引年月日や金額、取引先などの情報がデータ化・保存され、これらの項目や範囲を指定しての検索が可能に。また証憑データは改訂や削除ができない画像データとして、10年間保管されます。
9.インボイス制度対応
『Remota』はインボイス制度にも対応。請求書に記載される事業者名と適格請求書発行事業者登録番号を読み取り、「その事業者が国税庁に認められた適格請求書発行事業者かどうか」を自動で確認、判定します。
またAIがテキストデータの読み取り・出力や金額の検算結果の出力を行うことで、適格請求書(インボイス)の要件である6項目(※)の記載漏れや内容の不一致、有効期間などを判定し、正確な請求書管理を後押しします。
(※)①適格請求書発行事業者の名称と登録番号 ②取引年月日 ③取引内容 ④適用税率と税率ごとの合計額 ⑤税率ごとの消費税額 ⑥書類を受け取る事業者の名称
Remotaの導入メリット
『Remota』を導入するメリットとして、次のような点が挙げられます。
1.経理業務や申請・承認作業の負担を軽減できる
2.リモートワークを促進できる
3.ガバナンス強化に繋げられる
4.法制度対応をスピーディに行える
1.経理業務や申請・承認作業の負担を軽減できる
『Remota』によって、支払申請に伴う①請求書情報のシステムへの転記入力、②申請内容の目視チェック、③申請書・証憑書類・システム情報(会計、経費精算システムなど)の突き合わせなど、一連の流れを自動化することが可能に。申請一件一件にかかる入力・確認の時間を大幅に短縮し、申請者や承認者、経理担当者の負担を軽減できます。
2.システム運用者の業務負荷を軽減できる
『Remota』を活用すれば、請求書支払にまつわる入力・確認をオンラインで行うことができ、紙の書類の処理やそれをもとにした押印などの手続きのために出社する必要がなくなります。
3.ROIの可視化や運用改善に繋げられる
AIによって重複や整合性、妥当性などのチェックを自動で行うことで、多重請求などの不正や「システムへの手入力で金額を一桁間違えてしまった」といったミスを防ぎ、ガバナンス強化に繋げられます。
4.ROIの可視化や運用改善に繋げられる
電子帳簿保存法とインボイス制度に対応した『Remota』なら、こうした法制度の施行に伴って生じる確認作業や、書類のスキャンやアップロードなどの手作業にかかる手間を削減し、スムーズな体制の整備を後押しします。
Remotaと連携できるシステム・サービス
『Remota』上で確認・修正を行って確定されたデータは、CSVファイルやAPI連携などの形で
1.請求書管理システム
2.会計システム
3.ERPシステム
などへの連携が可能。これらシステムへの入力作業の手間を省き、また紙の請求書と電子データの請求書を同一のフローで運用・管理できるようになり、業務効率の向上や情報の一元管理に役立ちます。
まとめ
『Remota』とは、経理業務に特化したAIクラウドサービスのこと。請求書管理における起票から仕訳、確認までを自動化し、さらに『Concur Invoice』をはじめとした請求書管理サービスや会計システムと連携することで、経理業務の効率化を実現します。
NTTデータ・スマートソーシングはファーストアカウンティング社の販売代理店として、『Remota』のライセンスの提供から、お客様の業務や社内システムに合わせた初期設定、稼働後のお問い合わせや設定変更などまで、ワンストップでサポートいたします。
請求書管理業務に課題をお持ちのお客様、『Remota』の導入をお考えのお客様は、ぜひ一度NTTデータ・スマートソーシングにご相談ください。
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